シュッツ練習4

やあす。家にかえって楽譜とにらめっこしながら歌ってたら二時になってもうたがや。明日練習なのに…たくさん寝ないと声は出ないのよ。。


忘れていた東京ハインリッヒ・シュッツ合唱団、今週月曜日の練習内容。といっても細かい指示は門外不出なのでなにもかけない!


月曜日は少人数制のスパルタ。バスもテノールも2人ずつ。聞いたところによるとこの日ご一緒したバスのN村さんは30過ぎにズブの素人からシュッツで合唱を始め数十年、いまはソロをとるほどの実力者。アタックがはっきりとした立派な声。


で、練習はまず体ほぐし。そして呼吸トレーニング。続いてユニゾン。次にユニゾンによってうまれた倍音にハーモニーを重ねていく練習。合唱なんか興味ねーよ!という方。実は声はユニゾンでもハモれますのら。例えばaの母音でドの音を出すと、(発声が自然で音響が豊かであれば)、なんと自然にミソドミ…まで倍音が「出してもないのに」聞こえます。これが合唱の醍醐味。つまり極端な話巧ければ一人でもハモれる。さらにハーモニーは、この自然倍音に沿って音(例えばテノールがソ、とか)を出せば、完璧にハモる。完璧にハモると、正に天上の世界。至福。これはたぶん人の声でないとなしえない作業。そーいうわけでシュッツの練習はこういった地道な基礎練習(実はキソレンなのに楽しい)から始まります。だがそんなに簡単にはあわないのが難しいところ。至難のわざ。純正律ゆーやつです。


で、この日練習したのはバッハミサ曲ロ短調の「et resurrexit」。このミサロタは研究の末、バッハの遺作だということがわかったそうです。モーツァルトでいえばレクイエム。そんなミサロタには古典的な対位法(全パートが独立した旋律を奏で、しかも縦の線があまり揃わなく流動的)から和声的対位法(独立した旋律だが縦の線が揃う。讃美歌とか)、さらにはイタリア協奏曲(全パートが競いあうように爆発的に進む)の要素をすべて含んだ、まさにバッハが生涯で学びえたすべてが詰まったヒジョーに大掛りな作品だそーです。


で、月曜日練習したのはイタリア協奏曲風のエット・レズレクシット。これがコロラトゥラ満載でしかも転調しまくりで音程がシビアな難曲…。だが面白い!まだまだ形にはなっていないがこれから楽しみ☆バッハ最高。いかにバッハが最高であるか書き出すときりがないので明日書きます。


夜、ミサ曲の発音を身に付けるため、ひさびさに合唱のCD(フィリップ・ロギエールのミサ、演奏はイギリスの団体マニフィカート)を聴く。帝王先生に「音源を聴くならばせめて目的意識をもって聴きなさい」と注意されてから、ほとんど合唱聴いてないのね(歌う方が楽しいし)。久々にルネサンスの合唱を聴くと、あまりの美しさに絶句。母音の純正さも学ぶべきところ多し。シュッツでも1パート2人くらいでルネサンス合唱の小アンサンブルやりたいなぁ…。帝王は最近ようやくだんだと発声のコツがちーとだけ掴めてきたのら。C以上(=頭声)をいかに綺麗に響かせるかが今後の課題。声帯はだいぶくっついてきた感じ。明日の練習が楽しみでならねーで☆


バッハの泣き所は臨時記号が鬼のようにでてくるところ。複雑難解。しかしだからこそ面白い。シュッツ(作曲家)はまだあまり歌っていないのでなんとも。ただ萎える系の曲が多いような。難しいし。あとは最近取り組んでいるディストラー(20世紀の作曲家)の曲は大変複雑だがわかるとすげー面白い。12月のドイツ演奏旅行のときに歌うとか。んーむドイツに歌いに行きてぇ。


無駄に書きすぎました。とにかくバッハ最高。もうハルシオンが完全に回って立ち上がれないくらいになったので寝ます。もう三時だ…嗚呼。おやすみー