姿勢に関する話(その1)

新カテゴリーです。
完全なる不定期更新の予定。


第1回は姿勢についてです。
ヨガで最も重要なものの一つはプラーナーヤーマ(呼吸法)です。
です、というか、ぼくはまだズブの素人なので、だそうです、と書いたほうがいいでしょうか。
恐らく現代ヨガの一つの理念みたいなものは、「呼吸をするためにポーズをとる」
というようなものだと思います。それほどに呼吸法は大事ある、と。
ちなみにプラーナーヤーマというのは「プラーナ」(ヨガの思想で気のようなもの)を
アーヤーマ(コントロール)する、という意味だそうです。
つまり呼吸法は気(プラーナ)をコントロールするためのものなのですね。
この辺はパーペキに(ヤバい死語だ)受け売りなのであまりお気になさらずに。


ところでプラーナーヤーマはアシュターンガ(八階梯)・ヨーガと呼ばれている部分の
第四番目にあたるそうです。そしてその前の第三番目にあたるのが、
アーサナ(坐法)。成瀬雅春さんの『呼吸法の極意―ゆっくり吐くこと』という著書には、
(ていうか、今日の内容は全部この本の受け売りです。
成瀬さんは高名なヨガ行者で、この本に書いてあることは常人には
かなり笑えることがたくさん書いてあると同時に、ためになることも
たくさん書いてありますので、少しずつ紹介していければいいと思います。)
「三 アーサナ(坐法)…快適で安定した坐り方を目指すのがアーサナである。逆立ちやバランスのポーズなどのアーサナはよい状態で瞑想するために開発された。そして熟達するとアーサナを通して瞑想の境地であるサマーディ体験ができるようになる。」とあります。


まあ瞑想とかサマーディというのは本当のヨガ行者の専門なので、
ぼくたち健康ヨガリスト(また新語を作ってしまった。ちなみに欧米では
ガリストのことをyogi=ヨーギというそうです。わかりにくいのでヨガリストで
いいよね。なんかいやらしい響きだけど気にしない。)は、
「呼吸法に熟達するには、その前に姿勢を正さなければいけない」という程度に
受け取っておけばよいでしょう。


で、こっからは実際の姿勢についてなんですが、よい姿勢(全体的に力みのなく、
力が分散された姿勢)に最も重要なのは、骨盤の位置だと思います。
腰に手を当てて、骨盤を前後に回転してもらえればわかると思いますが、
結構骨盤は動きます。「骨盤がまっすぐ上方に向いているのがが正しい姿勢」
ということになっているらしいですが、意外とそのまっすぐ具合というのがつかめない。


それでぼくが最近発見したのは、「下腹部を少し前に突き出す」ということです。
下腹部というと、へそと性器の間で、若干性器よりのところですね。
ここを少し前に突き出すようにすると、正しい骨盤の位置に近づくのではないかと思います。
ただしお腹全体を突き出すと今度は背中が沿って腰に負担がかかる姿勢になりますし、
また下腹部を突き出すというのも単純なことではなく、骨盤を前に傾けてしまうといけません。
そのときは腹筋が収縮するのでわかります。
1)下腹部を少ーし前に突き出しておき、2)鼠径部(足の付け根)に意識をもっていき
3)それでいて腹筋に力をいれず、内臓を下げる(横隔膜を下げる)、
という3点を
意識すると、よい骨盤の位置がつかめるのではないかと思います。
これはぼくがごく最近発見したことです。


骨盤の位置が正せたら、あとは背骨はそこから垂直に伸びていればいいですね。
ただし背骨はまっすぐなものではなく、S字型を描いているものなので、
背筋をピンと伸ばし過ぎないように。そうすると背筋が緊張してしまいます。
緊張と弛緩の間というか、バランスが大事ですね。


もう一つ大事なのが、「上虚下実」というもので、これは下半身には
力がみなぎっている(大体骨盤の位置を正して、下半身の力みがとれると、
体の下の方が「充実」する感じがでてくると思います)が、
上半身は虚脱している、という意味だそうです。
ぼくなんかは身長が164cmしかなく、男としてはかなりチビなほうなので、
結構昔から背をでっかくみせるために胸を開いて肩をいからせていたものなんですが、
これは姿勢としてはあんまりよろしくない。なにより肩がこります。
ですから、上半身は虚脱する。スラムダンクでいうと「左手は添えるだけ」みたいな感じですね。
上半身は下半身のおまけ程度にとらえておくといいかもしれません。
ただし肩の力は抜くものの、胸は少し開いていたほうが、肺に空気が沢山はいっていいですね。
それと下半身については、(これは合唱の姿勢なんかでよく言われますが)膝をゆるめて、
足首もゆるめるというのが大切ですね。テニスの姿勢と同じで、
なにかが起こったら即座に対応できるような、バランスのとれた姿勢が大事だと思います。
(実際最近ものを落としても床に落ちる前にキャッチできるようになった…)



呼吸法についてはまだまだ研究することがたくさんあるので、いずれまた1年先くらいに。(オイ)
ていうか10行ぐらいで終わらせるつもりだったのに長くなってしまいました。
今回のポイントは骨盤、そしてそれにつながるのが、下腹部(それもかなり下の方)と
鼠径部です。最後になりますが写真はやっとできるようになった
「足組み」です。やり方にコツがあった。足組みについてはいずれまた。
ちなみに手袋をしているのは、(アトピーなので)寝ているときに掻いても
傷ができないようにするためで、人に言えないような趣味があるとかではありません(笑)
ではまた。