歌とエロチシズムについて

帰ってからは癒しのためにテルツ少年合唱団*1パレストリーナ:ミサ・トゥ・エスペトルゥス
およびモテットと、モンテヴェルディのマドリガーレを聴きました。


モンテヴェルディのマドリガーレはコンチェルト・イタリアーノ*2のものと、
コンソートオブミュージック*3の演奏のものとをもっているのですが、
(ちなみに各5枚組・7枚組でまとめて発売されてます。渋谷のタワレコで3000〜4000円で
投売りされていたのでゲット。)最近の好みはもっぱら前者です。


前者はイタリアの団体で後者はイギリスの団体なのですが、演奏のタイプはやはり
全く違います。やはり「おお私の愛しい娘よ」とか露骨に愛の歌を歌っているわけだから、
それなりのエロチシズムやロマンチシズムがあったほうがいい。
しかしCOMの演奏はど〜も硬くて、マジメくさっていて退屈。
もちろん名演とされているだけあって、非常にアンサンブルはうまいし、
ていうか驚異的だし、好みの問題であって、実際ぼくもはじめは
COMの方が好きだったのですが、聴いているうちにCIの方に愛着を持ち始めました。
COMの方はきらびやかで透明感があるのに対して、CIの方は艶があり、力強く
はっちゃけた演奏というべきでしょうか。遊びの感覚がある分CIの方が楽しい。
特に曲が退屈なマドリガーレ第1〜2巻などはCOMはちょっと聴けない。
あまりに退屈すぎ。もちろん好みの問題もあるのですが。


ちなみにCOMのソプラノには、古楽界でトップとされるエマ・カークビーがいます。
以前はどこがいいのかよくわからなかったのですが、久しぶりに聴ると、
透明感があって真っ直ぐで、確かに古楽を歌わせたらすごいのかも。
ただやっぱりイタリアの愛の歌はエロに女声も男声も歌ってほしいなあと思います。
COMのベースの人はかなり硬くてガリガリした系の声。
日本の合唱団によくいそうな声。それにたいしてCIのベースのひとは、2人いますが、
そのうちラ・ヴェネクシアーナ*4でも歌っている人は、
ものすごく柔らかくてエロティックな声で、ベース系では最も好きな部類です。
もうメロメロ。一度生で聴きたい。


ていうか正直な話、CIの方がCOMよりいいと感じるのは、演奏よりジャケットに
よるところの方が大きいかも。CIのは大胆に裸のネエちゃんですがCOMのはなんと
さらに大胆にモンテヴェルディ肖像画です。まるで大学教授。
そういうわけで「やっぱ大学教授より裸のネエちゃんだよね」と
はっちゃけた演奏をしているCIに一票。いやもちCOMもすごいです。
冷静にエロを語るのはそれはそれで面白いけど、それは時と場合によった面白さで、
興奮してエロを語るのは時を越えて不滅の楽しさがあるよねということ。
たぶんダウランドとかイギリス歌曲を歌えばすごいんです。聴いたことないけど。
ていうかいま検索したらなんとCOMのボックスセットが裸ネエちゃんジャケ仕様で
再発されていることを知りプチショック。やはりそうきたか。


そういうわけで歌にはエロチシズムも時には必要だと感じた次第です。
ということを書いていると、以前音大声楽科卒の合唱団員の先輩から、
「世界のすべての音楽の9割は愛の歌で、あとの1割は宗教の歌」という言葉も
思い出され、なんだかなぁと思った次第。ううむ確かに。ていうか人間それだけだよね。


もう疲れて勉強できません。
大体一日のうちにできる仕事の量は決まっている気がします。
いまの自分には、今日の英語筆記試験くらいまでが限界。
リスニングは上の空でした。ほんとに50点とれたのか?
そういうわけで帰ってから全然勉強できてません。


でも文章を書くとここまで冗長になるから不思議。
いや人体って不思議ですね。ではまた。


ではまたっていうか、明日も試験あるんだった。鬱。だりぃ。
ではまたセンター。

パレストリーナ:ミサとモテトゥス

パレストリーナ:ミサとモテトゥス

Madrigals

Madrigals

Madrigals

Madrigals

*1:Tolezer Knabenchor

*2:Concerto Italiano

*3:Consort of Musicke

*4:La Venexiana