浪人ニッキ10

今日も予備校には行きませんでした。
もはや正常な学生生活を送ることのできない体になっているかもしれません。


お昼前にジュンク堂(書店)に入って店内を探索していたら、三時間も経ってしまいました。
もともとぼくは書店が好きな方で、気が向いたときはいつでもふらっと立ち寄ります。
書店は大きければ大きいほどいいですね。
ジュンク堂福岡店の蔵書数は150万冊だそうです。
自分の好きな分野の本を立ち読みするのも面白いですが、
今日はふだん自分とあまり関わりのないものも物色してみました。
それで立ち寄ったのは「国語学」のコーナー。
なんだか硬そうでムズカシそうな題ばかりが並ぶなか、
ぼくでも読めそうな本も何冊かありました。
一つ目は『ふしぎのくにのにほんご』という本。
「注文はお決まりですか?」
「お決まり?いえ今日がはじめてなんでお決まりはないですよ」
「お〜ですか」というのは動作主に対する敬意を示す表現だから、
主語はヒトでなければならない。この場合〜に入るのは「決まる」で、これは自動詞。
これは「ヒトが決まる」とは言わないで、「モノ(メニュー)が決まる」
という風にしか使われないので、「お決まりですか」という表現はちょっとおかしい。
「お決めですか」ならいいんだけど。という話でした。
でも、「お決まりですか」は慣用句みたいなもの。
敬語の対象はふつう話しかける相手なので、、それと「メニューが決まる」が
混同してこのような表現になったのでしょう。ということでした。
全然面白くないですね。ぼくが面白いと思ったのは、
「パンとライス、どちらになさいますか?」
「lice(虱)?いえ、御飯にしてください。」
「はい、ライスですね」
「えっ、いや、だから御飯にしてください」
「はっ、ライスでよろしいんですね?」
「ここ前はのみやでしたよね?(いつから虱も扱うようになったのかしら…)」
「えっ、はい、(ちょっと考えて)いまはいろいろと扱っております」
こんな感じで全編進んでいくようでした。あ、これも面白くないですか?
面白いと思ったら書店で立ち読みしてみてください。
(ちなみに上での本題はなぜ御飯といわずにライスというのか、ということでした)


二つ目は『比喩の日本語』。
その名の通り古今東西の作家の比喩表現670を取り上げ解説してある本です。
海外の小説や、詩にはわかりにくい比喩表現が多いので、
こういうものを読んでおくと理解が深まるかもしれません。
文学に興味がある人向けかもしれないですね。
なお、同じ著者が執筆した『レトリカ』という比喩表現辞典もあるようですが、
こちらはちょっとボリュームがありすぎるかもしれません。(置いてありませんでしたが)
興味がある方は、ぜひ。


長くなったので明日に続きます。
明日・明後日は仏教の話です。


ふしぎのくにのにほんご
比喩の日本語
レトリカ―比喩表現辞典