汝の敵を愛せ、に関する話

いまひろさちやさんの『なぜ人間には宗教が必要なのか』という本を読んでいるのですが、
なかなか衝撃的なことが沢山書いてあります。この本は(とりあえず今読んでいるところまでは)
仏教・ユダヤ教キリスト教イスラム教の共通点や相違点、
教義などをわかりやすく説明してある本です。今まで宗教のことはサッパリだったのが、
非常によくわかり、目から鱗がボロッボロ落ちるという感じでしょうか。
この本は公立学校の教科書に指定されて然るべきだと思います。いや本当に。


その中でも特に衝撃的だったのが、「汝の敵を愛せ」というキリストの言葉がありますが、
それをどうやって実践するかということ。ふつうに考えると、愛せないから敵なんじゃないか、
と思うのですが、これは、敵を神の審判にゆだねてしまえばいから、
敵を隣人として愛することができる、ということらしい。
つまりすべてを神の判断に任せてしまう、すなわち人間は善悪を裁くことができない、
という考えが根底にあるんですね。だから何人をも隣人として愛することができる。
と、このようなことのようです。これはもちろん理想論ではありますが、
考え方としてはなかなか驚くべきものだと思います。


それではまた。

新装版 なぜ人間には宗教が必要なのか (講談社の実用BOOK)

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