野の花

何もできない自分が嫌で嫌で
文ちゃん(ぶたのぬいぐるみ)と話ながら
布団に潜り込んで
現実から逃げていました。


曰く、
我は温室栽培の花
季節外れもいいところ
枯れるがよいさ
心地好い温室を離れて。


来世には
野の花に生まれ変わりたいもの。


然し、
我は植物
自ら動くことさえできぬ
生まれの場所が
我が死に場所
己が命も
絶てぬもの。
(数度は陽の光も拒んだものの未だ続くが我が命)


枯れそうだ
枯れそうだ
枯れそうだ
…。