K. 42(35a) Grabmusik

モーツァルトが作曲した宗教曲の中では唯一ドイツ語のテキストのもの。
バスのソロ「魂」を、ソプラノソロが「天使」を、それぞれが
レチタティーヴォ(叙唱、語りのようなパート)とアリア(詠唱、メロディーを
歌い上げるパート)を繰り返す、というイタリアカンタータの様式を踏襲したものとなって
いるそうです。いやいま調べたんだけど。


曲は30分近くあるので一言では言い表しづらいのですが、とてもいい曲です。
モーツァルトの作曲した宗教曲の中でも屈指の名曲とされているよう。
特にバスのアリアがカッコいい。高音域で3連符+スタッカートという
技巧的な箇所が耳を惹きます。ていうか難しすぎ。
ぼくがもってる演奏ではトーマス・ハンプソン大先生が歌っていますが、
音が上がりきっていません。うーん、モ氏も11歳で厳しいことするな、
ときっと歌手も思っているに違いありません。


そう、この曲モ氏が11歳のときに作曲した曲で(このコーナーは年代順に紹介してます)、
当時のザルツブルグ大司教シュラッテンバッハが11歳のモ氏の音楽的才能を
テストするために、ドイツ語のテキストを持たせて1週間部屋に幽閉した、
という面白い逸話が残っているそうです。確かに11歳の少年が1人でこんな曲
を作曲するなんて信じられないよね。それにしてもシュラッテンバッハはやりすぎ。
神童も泣いたに違いありません。だからこの曲はト短調=嘆きの音調です。


大曲なので残念ながら楽譜はみつかりませんでした。
2曲目のバスアリア「Felsen, Spaltet Euren」のMIDIだけでカンベンしてください。



形態:S、B(soli)、SAST合唱、オケ
MIDI:http://www7.plala.or.jp/machikun/mozartk42.files/speaker2.gif
音源:http://up.alt.st/upbbs/15000k/src/altst15m0882.zip

↑数日で消えます。((演奏はトーマス・ハンプソン)